泰阜村では、昔から住民みんなが支え合って生きています。それ故に暗黙の了解も多く、都会から引っ越してくるとわずらわしいことや驚くこともあるかもしれません。ここに書いてあることは移住がうまくいく秘訣のようなものです。ご理解いただいたうえで移住をご検討下さい。
「人を大切に」が大原則。
「移住に失敗した!」という方の話を伺うと、一番多く出てくる意見が「人間関係」です。「いい物件があった」「景色が良かった」などの理由で移住を考えている方、ちょっと待ってください。周りの人たちと上手に付き合っていけますか?どんなにいい人たちでも、相性というものがあります。
泰阜村では、道で会ったらニコっと「こんにちは」。車ですれ違ったら、ぺこりと会釈。小さな村だから、どこかで必ず誰かが見ています。お互いにあいさつしあえる仲になれれば楽しい移住生活が待っています。
180度考え方も感じ方も違う人たちが、せまい村内で長いことなんとか一緒に暮らしています。キャラクターの濃い人達も大勢います。そんな中に飛び込んで、相手の話も聞かずにいきなり自分自身の理想や意見を強く押し付けると強い摩擦が生まれます。まずは郷に入っては郷に従えの精神を持って、うまいことバランスを取って下さい。
引っ越した後は、ご近所さんや区長さんにあいさつ回りも欠かさずに。特に、地区のお祭りなどにお酒(一升瓶)を持っていくと、広く認識してもらえます。
あいさつに行くべき人や暗黙の了解など、わからないことがあれば役場の移住担当になんでも聞いてください。
できるだけ地域活動に参加してください。
泰阜村には19の地区(集落)があり、多くの地区ではその中でさらに細かい班(隣組)に分かれています。それぞれに個性がありますが、この「地区」が泰阜暮らしの基本です。年間の地域行事のスケジュール決めや地区の中の役割分担、行政からの情報伝達、区費等経費の集金など、大切な役割を担っています。また、ご近所づきあいという点でも重要です。
多くの地区では、月に一回「常会」と呼ばれる寄り合いがありますので、可能な限り参加してください。
地区全戸で道路掃除をする「道路愛護」の活動や、地区のお祭り、全村一斉に道沿いに花を植える「花いっぱい運動」など、村内にはたくさんの行事があります。都会ではこうした公共の場所の管理は行政が委託している業者が行うケースが多いのですが、泰阜村では自分たちで行います。
作業の後には焼き肉や飲み会があることも多く、近隣の住民との懇親にもなります。
39歳以下の男性は消防団にご入団ください。
消防団は村内在住の男性で構成されるボランティアの団体です。
消防署が村外にあることや、道が入り組んでいるなどの理由から、村内の防災を第一に担うのはこの消防団です。
村内で火事が起きたら真夜中でも休日でも真っ先に飛び出して行きます。行方不明者が出たら探しに出ますし、災害時には率先して活動します。
平時にもポンプ操法技術の訓練や夜警、道具の整備などがあって大変かもしれませんが、同世代の知り合いがたくさんできたり、村内のことに詳しくなったりとメリットもたくさんありますよ。
とはいえ入団を強制されることはありませんので、ご安心ください。
移住を決意していても、改めて自分に問いかけて下さい。
車は運転できますか?虫や動物は大丈夫ですか?食べ物は口に合いますか?冬の寒さに耐えられますか?夏も意外と暑いですが大丈夫ですか?草刈りはできますか?多少停電しても不安になりませんか?夜中に急にコンビニに行きたくなりませんか?収支のバランスは取れますか?大きな変化のない毎日は好きですか?ネット環境は許容範囲ですか?これまでの友人関係も大切にできますか?将来的に人口が激減しますが寂しくなりませんか?移住後に相談できる人はいますか?
細かいことですが、これらはどんな田舎にも言えることです。絶対に譲れない部分があるなら、極めて慎重にご検討下さい。
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